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2015年01月13日

TRの宿に行ってきました

延岡から高千穂までを結んでいた高千穂鉄道が、台風の影響で廃止になって、今年で10年を迎えます。

地元宮崎を走る、唯一の第三セクター鉄道であったという思い入れはもちろんのことではありますが、それに加え、この鉄道を愛し、遠く福岡から足繁く通っていた友人である猿渡氏が、2013年に若くして鬼籍に入るという出来事もあって、いつかは趣味仲間と訪れたい場所、それが、(旧)日之影温泉駅に併設された、「TRの宿」です。
TRの宿に行ってきました
日之影温泉駅の、以前ホームのあった部分に、高千穂鉄道を走っていた「TR100」が2両設置されているさまは、少し不思議なものがあります。
車両近辺には、かつてホームに設置していた「出発反応標識」(場内信号の「進行現示」に対応してランプが光るホーム上の信号)が、半ば朽ち果てた状態で存在している以外は、これという鉄道遺物が眺められるわけではありません。が、よくよく観察してみると、旧ホーム部分にある蛍光灯などは、昔のままのようにも思えます。

車体はそれぞれ2つに分割され、4人部屋・2人部屋・1人部屋があります。
TRの宿に行ってきました
こちらは1人部屋(シングル)。気軽に宿泊できますが、この部屋では運転台がなく、「列車に宿泊している!」という実感が薄いかもしれません。

2人・4人部屋は運転台があり、現役当時のままの雰囲気が楽しめます。
TRの宿に行ってきました
もちろん、運賃箱などもそのままです。貫通扉のあった場所は洗面台となっていて、さらにその左隣、いわゆる助手席側はトイレとなっています。外部から見えないように、窓は白いシートで覆われています。なお、その「トイレ部分」にある、かつての乗降ドアはそのままですが、やはり窓の部分はシートで覆われています。構造的に薄い部分なので、冬はそれなりに寒いです。

室内には必要十分な空調設備がありますので、それを稼働させれば、快適に過ごすことができます。
TRの宿に行ってきました
恐らく圧巻なのは4人部屋でしょう。ここには2段ベッドが2セットと、簡易的なソファが設置されています。グループで宿泊すれば、話が盛り上がること請け合いです。できれば、旧TR100の座席のままだったらいいのになぁ、などと思いますが、それはさすがに無理でしょうね。サイズ的にも。

さて、この「TRの宿」ですが、基本は簡易宿舎です。浴衣や洗面道具はありません。お風呂は隣の日之影温泉を利用します。かつて全国に多く存在したユースホステルのような雰囲気です。致せり尽くせりのシティホテル・旅館に慣れている人には素っ気ないサービスに感じますが、しかし宿泊と割り切れば必要十分です。唯一難があるとすれば、給食施設が少ないため、夕食は隣の日之影温泉駅のレストランで摂ることが可能ですが、閉店以降はコンビニなどはなく、そうなるとアルコール類もなく、翌朝は自分で朝食を準備しておかないといけない、という点でしょうか。
ですので、宿泊日に、それなりの準備をしておく必要があります。
といっても、クルマで30分も走れば(!)、コンビニはありますけど。


以前宿泊した「ブルートレインたらぎ」に比べ、車両や周辺施設としての魅力は若干劣りますが、「レールバスに泊まる」なんて絶対体験できないものですよ。皆様もぜひ、訪れてみてください!


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Posted by かるみっこ at 01:18│Comments(0)鉄道
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