› かるブロ › 2015年11月

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Posted by みやchan運営事務局 at

2015年11月19日

無人駅を訪れて

鉄道での旅では、駅を抜きに語ることはできない。
それは列車が必ず駅で乗降を取り扱うから、という理由ではあるが、それ以上に、駅舎やホーム、付帯設備など、少なくとも個人の一戸建てよりも多くの建造物がそこに存在し、旅人を出迎えてくれるからだと、個人的に思う。
例えば路線バスの旅で、バス停そのものが主役になることはまずない。せいぜい、川南町の「トロントロン」バス停のように、特殊な名称を持つものであれば話題になる可能性があるという程度で、そういったものでもただ看板にペンキで文字が書かれている程度であって、これはという設備がないから、どうにも扱いづらい。
以前、「駅もそのうち、バス停のようになるのではないか」と懸念を込めて書いたのは、そういった魅力の低下であり、それが続くと、鉄道を使った旅そのものも減ってしまう気がする。そうなるとひたすら残念である。

さて現状では、とりあえずまだまだ駅は元気であり、無人化しながらも、設備はそのまま残っているところが多い。

夜の駅というのは非常にムードが高いと思う。いかにも「今から旅立ちます」という印象に包まれている。もし私が女性ならば、夜の駅で口説かれたら十中八九落ちてしまうだろう。しかし残念ながら中年男性であるし、しかも夜の駅から旅立つ夜行列車も、もはや存在しない。ただ、町から帰ってくる通勤通学客を待つだけになっている。
青島駅といえば、以前は交換待ちの際に「ういろう」売りのおばさんが現れ、プチ車内販売を行うこともあった。いつしかその姿もなくなり、静まり返っている。

利用客の多い駅は、その増加とともに利便性を高めるべく改良され、進化していく。博多駅などはその代表格で、そもそも平屋だった駅が、九州の中心として君臨するためにルネサンス調の駅舎へ変わり、客数が増えたのと都市化が進んで郊外へ移転すると同時にデパート併設の駅ビルとなる。そしてさらに後年、魅力を高めるため、新たな駅ビルを建設した。
また、利用客の少ない駅であれば、早々に駅舎をたたんで簡素化するのだが、肥薩線のように、そのどちらとも行われず、明治時代の古き良き姿を保っている。

かつて写真とか模型でしか見たことのない、「急行停車駅」のつくりで、木造駅舎、広い待合室、出札窓口、手荷物用窓口、木製の改札、壁に作りつけられたベンチ、そして団体用の改札など、これらがそのまま残っている。高度成長期に駅舎が建て替えられる例が多かったのだが、あまりにも利用客が少なかったから、そのまま存置されたのだろうと思う。

また、建て替えられた例として、非常に簡素なスタイルになった駅もある。

主に九州では、木造駅舎は白蟻被害を受けることから、シンプルなパネル構造の待合所があるだけで、出札窓口などはもとより設けずに済ませてしまう例も多い(ただし、大隈夏井駅には、小さいながらもきっぷうりば跡地のような窓がある)。これはこれで斬新なスタイルだが、居心地がいいとは決して言えない。駅舎がないよりもまし、という程度だろうか。

もし今、鉄道路線が新たに建設され、経済性を重視して合理的に駅をつくるのであれば、みんな同じ顔ぶれになるはずだ。それはそれで一理あるのだが、やはり物足りない。しかし、長い歴史を持つ路線であればあるほど、そこに存在する駅は、上記のような紆余曲折を経て、多様な顔を持つ。これがまた、鉄道で旅をする魅力であろうと思う。

  

Posted by かるみっこ at 21:51Comments(0)鉄道

2015年11月18日

「鉄道系女子スタンプ」発売開始しました

前回、「制服女子(鉄道系)」を発売したのですが、好調な売れ行きでしたので、急遽第二弾を計画し、制作しました。
今回はずばり「鉄道系女子」です。
鉄道会社に勤務する女性社員という設定で、信号機や警戒標識などもモチーフとしています。
前回はあくまでも「鉄道系制服コスプレ」というエクスキューズだったのですが、今回はもうそのままです。

前振りはこのくらいにしまして。

実はこのスタンプ、9月5日にLINEへアップロードしました。
今年(2015年)の5月くらいに、同社のスタンプ審査スタッフが増強されたとのことで、スタンプリクエストから承認まで数日でできるというニュースが流れており、実際に私がその頃リクエストした「制服女子(鉄道系)」も、わずか4日(6月7日アップ→同11日)で承認されました。
だから今回もそのくらいだろうと思っていたのですが、全く承認される気配もなく日々が過ぎてゆき。
「1週間くらいかかっても仕方ない。たぶん、『数日で承認が出る』と聞いたクリエイターが殺到しているのだろう」
などと考えていたのですが、1週間どころか2週間かかっても承認が来ず。
その後、「日向夏とマンゴーの宮崎弁スタンプ Ver2.0」をリクエストしてやはり3日程度で承認され。
さらに「ねこのダニエル・ダニー」をリクエスト、こちらも約6日で承認。

もう完全に「忘れ去られている」スタンプとなっていました。
そのまま黙って指をくわえていても仕方がないので、LINEに「まだですかねぇ」というようなメールを送信したのですが、
「忘れてないよ、著作権の審査で遅くなることもあるから待ってれ」(意訳)というテンプレメールが返ってきたので、その通り待っていたのですが、2ヶ月を超えても承認されず。

半ば諦めかけていた今日、ようやく承認が出ました。
約2ヶ月半。
最近のスタンプでは、かなり長い審査だったと思います。

しかし……改めて考えてみると。
たった2種類、合計80枚のイラスト(制服女子+鉄道系女子)を仕上げるのに、約6ヶ月かかっています。
制服女子の最初のイラストは今年の3月11日。鉄道系女子の最後のイラストは9月4日。
リクエスト出して、まだかまだかと待っている2ヶ月半。
その間、季節は春から夏、そして秋、まもなく冬の入口へとさしかかり。
あっという間に時は過ぎていく。

公私ともにいろんな事がおこりましたが、過ぎてみれば一瞬のようにも思えます。
何か、一つの事に打ち込むことっていいことですね。

さて、前回のときもそうでしたが、今回、人物や制服などに、特にこれはというモデルはありません。
で、帽章には「KR」とだけあり、スタンプの中のイラストに出てくるきっぷにも「KR」のロゴが書かれています。

深い意味はないのですが、このスタンプを制作している「くにこうぼう」の頭をとり、「くに鉄」ということで「KR」としていますが、この「くに」を「国」にしたら、なんとまぁ「国鉄」になっちゃいます。いやまぁどうでもいい話なんですが。

次のスタンプの計画があるのかというと、実はあります。
まだ半分も仕上がっていないので未発表ですが、早くとも12月中旬にはローンチしたいですね。
あくまでも希望ですが。
追って紹介できるとは思うのですが、次回はJR九州あたりをモチーフにしたいと思っております。

  

Posted by かるみっこ at 22:39Comments(0)鉄道LINEスタンプ

2015年11月16日

線路は続く?

「線路は続くよ、どこまでも」

子どもの頃、学校の音楽の時間で習ったこの曲を、無邪気に歌っていた。
全国に鉄道網が張り巡らされていて、近距離・長距離の旅の主役は国鉄だった。旅客のみならず、荷物の発送も郵便局か駅からが一般的だった。
幹線や亜幹線、ローカル線などが全国に咲き誇っており、さらにそこから脇へ入る私鉄各線や、バス路線などがあった。
まだまだ飛行機の旅は高嶺の花だった。

しかし内情としては、新幹線建設の影響で国鉄が赤字転落となり、収益があっても借り入れている金利を支払うだけで精一杯という、雪だるまの借金地獄へ陥っていく。そして赤字になると予測されるローカル線を建設しつつも既存の赤字ローカル線は廃止となるなどの矛盾も起き、やがてその新線も建設が止まって、糖尿病患者の手足が壊疽していくように末端の路線が消えていく。長距離を走る特急も、このころから元気がなくなり、ブルートレインなども本数縮小、編成短縮になっていく。

現在の日南線終着駅、志布志駅もそんな歴史に翻弄された一つといえよう。かつては広大な駅構内を誇り、日南線・志布志線・大隈線という3つの路線が集まる鉄道の要衝だった。しかし2つの路線が消え、駅もわずかに移動して、その跡地にはショッピングセンターができた。その建物と駐車場の広さを眺めるにつけ、いかに当時の駅が広大だったのか、ひたすらため息が出る。しかも線路はここで行き止まりとなっていて、南へ下ることはできない。
「線路は続いていない」。

福岡県の筑豊地区は、網の目のように張り巡らされた運炭線が、廃坑となって使命を終えた後にそれぞれローカル線へと転落したが、今ではそれらも大部分が消え、往時の賑わいは忍ぶべくもない。北海道も同じく、最北の稚内へ向かう路線は大まかに言って3本存在したが、今では宗谷本線のみ、その残った一つも、JR北海道のさじ加減でどうなるかわからない。

国鉄(JR)の駅から分岐し、離れた町へ短い距離を走っていたローカル私鉄などはもっと悲惨だった。バスと競合するならまだしも、自転車にすら勝てないという悪条件下では維持する意味も必要もなく、しかも廃止するにあたって国鉄より認可がおりやすかったためにどんどん消えていった。最後の最後まで頑張っていた青森県の南部縦貫鉄道や十和田観光電鉄などは珍しい例で、やはり雪深い地域は鉄道が有利なのかと思う。弘南鉄道などは、よく持っていると感心する。
そして経済的と言われたバス路線ですら、自家用車に追われてしまっている。

JR九州では、最近、無人駅を拡大するなどの厳しいニュースが多かった。しかし宮崎地区にSUGOCAを導入するなど、地方路線を完全に無視するというわけではなさそうだ。暗いニュースと明るいニュース。一喜一憂するのはファンであるが故だとは思うが、やはり線路は続いて欲しい。それがファンのエゴなのかもしれないけれども。


  

Posted by かるみっこ at 20:15Comments(0)鉄道

2015年11月15日

ねこ戦争

前回の続きである。

ねこは単純な愛玩動物だと思われそうなのだが、ちょっと待ってほしい。そんな単純な生き物ではない。
実は、人類を制圧し、地球征服を目論む生命体なのだ。
その証拠の画像が、こちらである。
出展:島民15人とネコが100匹以上暮らす島「青島」で大量のネコと戯れてきました-GIGAZINEより

人間に対して巧みに擦り寄り、油断したところで増殖し、そして数の理論で人類を圧倒する-そのプロジェクトは、今現在、着々と進行しているのである。
ごく小さな島など、一部はすでに制圧済みの場所もあり、これがやがて本土に及ぶのも時間の問題だというのは、お分かりいただけるであろう。

そしてあなたの自宅にも、きっといるこの危険な生命体。

犬であれば、この姿勢は「降伏」であり、人間に対して服従の意味を表す。
しかしねこは、その犬の姿を真似て、人間を攻撃するためのカモフラージュとして利用する。この姿勢を「降伏」だと勘違いし、ねこのお腹に手を出して、ひっかき傷という重傷を負わされた例は、枚挙にいとまがない。
彼らは、そういった訓練を受けた、「戦士」なのだ。「軍人」いや「軍猫」といっても差し支えない。
その証拠に、体の模様そのものが迷彩色になっており、非常に発見しづらい。その上、彼らの目は暗い場所でも確実に目標を補足できるナイトビジョンを標準装備している。これが軍隊といわずして何であろうか。

実は人類も、彼らの存在に無抵抗だったわけではない。過去には、多くの交戦が行われたと推察される。
出展:大湯ストーンサークル 大湯環状列石 秋田県鹿角市-4travel.jp

全国に存在する過去の遺跡「ストーンサークル」は、ねこが囲いの中に入りたがる性質を利用して追い込み、ここで一網打尽にしたという伝承がある。
また、現在ねこの愛用グッズとして存在しているまたたびも、かつてはねこを陥れるための麻薬として開発された化学兵器という研究結果もある。
しかし、いずれも功を奏せず、結果としてねこは大繁殖し、人類との主役交代を虎視眈々と狙っているのが現状だ。虎視眈々、というネコ科の動物が狡獪に何かを狙っている、そんな慣用句があるのも、それらの戦争の記憶から生まれたものではないかと類推される。

いずれにしても、彼らは我々が油断したスキに、一気に襲ってくる可能性がある。
特にねこを飼っている家庭は、厳重な注意が必要だ。
家庭で飼う場合は、避妊手術かあるいは去勢をした方がベターであろう。
諸君の健闘を祈る!
  

Posted by かるみっこ at 23:48Comments(2)ねこネタ

2015年11月15日

編成美

"編成美"という言葉がある。主に鉄道用語として用いられる。
鉄道車両は、種別や動力手段によって雑多な種類があるが、すくなくとも同じ型式であれば、外観のデザインや、車体の高さなどは同じである。
それが、十数両の長さになると、大蛇のように長い連続体となり、存在感を増す。
直線で眺めても美しいが、カーブなど特殊な環境であれば、その連続したスタイルが更に多様な表情を表し、なおのこと美しく感じる。
都心部における通勤電車や、新幹線などでは、この"編成美"がしっかりと守られているものの、地方においては、残念ながらすでに過去のものとなってしまっているようだ。
九州で恐らく最後にそれを感じたのは、787系「つばめ」ではなかろうかと思う。885系や883系でもそれなりに長い編成なので、同じものを感じるはずなのだが、787系に比べてインパクトが弱い。恐らく、同型式のもつ、濃いグレーの塗装がその存在感を一層高めているのであろう。
しかし787系も九州新幹線全通とともに主役の座を追われ、昔日の面影が薄い。

国鉄時代はどうだったか。
かつて「ミニ特急」と言われその名をとどろかせた、博多-佐世保間の「みどり」も、それ単体では4両編成だった。当時は驚きの短さだったのに、現代の地方であれば違和感のない存在だ。しかしこの「みどり」、博多-肥前山口間は「かもめ」(8両編成)と併結していたから、堂々12両の特急電車であった。
その後、「かもめ」と「みどり」は、博多-佐賀(付近)の頻発運転、いわゆるフリークェントシー重視のダイヤ実現のために分離されたり、再び併結されたり、「ハウステンボス」が間に挟まるなど、紆余曲折を経て現在に至るのはご存知の通りだ。

なお、「かもめ」には、一時期、編成美を崩す車両が混じることもあった。

写真をご覧いただくと、先頭車両だけがいくぶん車体の高さが低いのがお分かりかと思う。どことなくこの間抜けな、崩された"編成美"は、上越線特急「とき」の廃止で余った181系先頭車を九州に異動させるという強引さで誕生したものだった。JR分社時代の今では考えられない、おおらかな転属劇が、このころはよく行われていた。

編成美といえば思い出すのは、当然のことながらブルートレインである。

毎日、東海道から山陽路を、青い車両を連ねた列車が、何本も何本も走っていく。
しかし、ついに需要減には耐えられず、全廃されてしまったのは記憶に新しい。

と、ここで、果たして将来的に、新幹線や通勤電車以外で、こういった"編成美"を眺めることができるのか、という疑問に当たってしまった。
出発駅から目的駅まで、同一の車両を、十数両もつないで走る必要性があるのか、ということだ。
残念ながら、ポジティブな意見は思い浮かばない。
もし、今からそう遠くない将来、化石燃料が枯渇して、自動車は燃料切れで動けず、飛行機も空を飛べないとしたら、必然的に電気でも動ける鉄道が脚光を浴びるのは間違いないだろう。
そうなると、長距離を移動する客が再び鉄道へ回帰し、"編成美"を再現することになるのではないか。
いや、それはつまり今の新幹線と同じだ。
もう少し時代が進み、電気自動車&自動運転が現実になれば、高速道路上では同じ目的地へ行くクルマが、お互いに連結されて走るに違いない。その方が事故も減るし渋滞も少なくなる。

Back to the Future2では、2015年にクルマが空を飛ぶと言ってたが実現していない。
それほど将来を予測するのは難しい。

ちなみに、なぜか、新幹線に対して、私は編成美を感じることが少ない。
なぜだろうか、どうしてだろうかといろいろと考えてみたいのだが、たぶん、これではないだろうかという結論を見出した。
新幹線は、カーブが少ないのだ。
だから、車体をうねうねとさせる場面がない。
これが編成美を遠ざけている原因かもしれない、と、半分眠りかけた頭で考えております。


  

Posted by かるみっこ at 00:34Comments(0)日記鉄道